
この原稿が載る頃には、流しの歯科助手として働いているはずさ私。今はプータロなのだ。人生ってね先が一寸先が判らないから面白い!!とやや強がり、でもそれが本心かなと思ってるし。
私は、1月中旬から実習先だった小バエの似合う場末の歯科医院で歯科助手として働いていたんだ。不満はトイレの時間もランチを食べる時間も取れない事と、守銭奴の院長夫妻だった。8時間ねトイレを我慢って結構ハードな仕事だったのさ。一応膀胱普通サイズだからさ。
で学校時代の友人のコネで、大学病院に転職すべく、履歴書を送ったんだ。そのポジションは公務員、モーニングティー、ランチ、アフタヌーンティタイムまである待遇ぶりで、トイレを8時間我慢しなくて良いというのと、安定した収入とポジションが眩しかった。
友人曰く、楽園だと天国だと…。場末での仕事は嫌じゃなかったのよ。マジで楽しかったんだ。チキンな患者さんが来たり、人間良く出来たイラニーズの歯科医とあうんの呼吸が合ってさ。
でもね、隣の芝生が青く見えちゃったのよ私。で生まれてはじめての出来レースの面接を受けて、その場で採用が決まったのよね大学病院にさ。
友人にとって、楽園や天国なその職場もさ私にとっては地獄だったのだ。暇だったのよとっても。人間ってね2種類居ると思うんだ。暇でお給料が貰えるなんてラッキー!!ってのと、イヤ、やりがいがないと無理…進まない時計を見ながらの仕事なんて無理ってのとね。
私は残念ながら後者、そう後者でなければ、貯金も無いのに、40過ぎて移住なんてしないのよね。人生リスキーでも生きてるって実感があればそれで良いって、脳内のアドレナリンが出てれば楽しいって筋金入りの馬鹿だからね。
隣の芝生は真っ青に見えたんだけど、人工芝だったのさ。大人の選択としては、多分、暇だってやりがいが無くったって仕事を続けるのが普通なんだろうけど、出来なかったんだ。
何の為に、必死に医学用語勉強したのさ?何の為にラリアに来たのさ?って考えたらさ。
で思い出したんだ、海外生活の長い私にとっては貴人なお方が2人とも私に言ったまったく同じ言葉を「海外では人と絶対に自分と比べない。自分の物差しをしっかりと持ち続ける。って大事よ。」って。
私の失敗…家を買った、新車を買ったと言う、同僚や日本人仲間の話を聞いて、このままの貧乏生活ではヤバイ、兎に角、安定しなきゃって焦った事。
普段の私だったら安定なんて老ける原因だし、いつも崖っぷちだから若く居られるのよ、中身も外見も!!と不安定を楽しんでいたのに、自分らしさ、自分の物差しを無くしちゃったんだよね。
ラリアは物凄いバブルで不動産の値段が狂ったように上がっていくばかりだし、物価も決して安くないしさ。安定した収入確保が第一だって、これからは私は老いていくだけなんだから、少しでも楽な仕事に就いた方が、長く現役で居られるんじゃないかってさ。
人は人、自分は自分、特に自分ってもんを強く持って無いと海外の貧乏暮らしなんてやっていけないのに。あと自分を良く判っていないと、ここには、私の事を物凄く理解してアドバイスしてくれる親友すら居ないんだからって事も忘れてたんだ。
でスパッと、私らしく働けるようにと2週間半で大学病院を辞めたんだ。金よりやりがい、安定より不安定、運が尽きなきゃ仕事はついてくる、でもって人生には無駄は無い。
今回、学んだ事、やっぱり海外在住歴の長い先人のお言葉は正しかった。
で自分は筋金入りの頑固者で御馬鹿だと言う事、流されるの嫌いなんだ。42歳なのにね人間丸くなってないのだ。でも私は私、変る気も無い。私の物差ししっかり持って海外暮らし続けたいなと思ってる。
隣の芝生はもう見ない、みんなに平等な青い空だけ見てラリア生活続けて行こうと思ってる。灰汁が強い人間で無いと生き残れない気がするから白さんの世界ではさ。
爽やかな5月号におばさんの失敗談ですみません。でも海外でなくても、人と比べない事、自分の物差しを持ち続ける事って大切だと思うから。自分をしっかり持ってステレオタイプにならないで毎日過ごして行きたいな、行ってほしいなと思ってるさ。